2016年12月13日火曜日

ツボ

今日はツボについて調べてみました。意外と歴史的なことはあまり教わらないですし、資料が少ないんですよね。

鍼灸を使って、痛みや症状を取るときに、ツボを使います。

北京堂では筋肉、筋肉と言っているので「ここは何に効くツボですよ。」とは、あまりいいませんけどね。

正式にはツボのことを「経穴(けいけつ)」といいます。

「経」を調べてみました。

「巠」は台座を置いて上下に糸を伸ばす様を表す象形文字で縦糸を意味とあります。経は機織り(はたおり)の縦糸のこと。縦方向のこと。


「穴」は、象形文字では、洞窟の入口を象っています。ウ冠は家、八は分け入って入る。くぼんだ所。一般の人には知られていない利益のある事柄、場所。

経穴は、体の縦方向にある、くぼんだ所といえます。

ツボというのは、経絡(経絡)というグループがあって、基本的には上下の流れになっています。なので縦方向、縦糸といえます。


経穴(ツボ)を探す際に、確かに凹んでいるところを探します。はっきりと凹んでいる所もあればかすかに凹んでいるところもあります。逆に膨らんでいたり、温度が違うかったり、その場所は病気や、異常、不調がある場合に、なんらかの変化がみられる場所といえます。

本場中国では、「穴」、「腧穴」、「兪穴」といいます。金文といわれる殷や周の時代3000年前くらいの青銅器などに鋳造された文字から、穴は檐(ひさし)の下に小さな隙間がある状態で、腧は、刃物で木や粘土を削って穴状にする様子といわれています。

でなどでは、ツボ=壺となぜ呼ぶようになったかです。中国から入ってきて、穴のままでもよかったと思うのです。

辞書で壺を調べると、口がすぼみ腹の膨れた容器、酒や水を入れる器となっています。要点、急所。となっています。


日本では、古来より穴、くぼみ、割れ目というのは、神聖なものでした。要は女性器をあらわし、生命が生まれるところです。推測ですが日本人の性格上、直接的な穴という表現を避けたのではないかと。隠語のようにしてほかの言葉をあてはめたのではないかと。

ではなぜつぼだったのかです。壺というのは酒や水をいれておく重要なものです。酒は神との交信に使われ、清めにも使われる神事には欠かせないものです。

人体のくぼみ、穴は底なしの穴というよりは、底のある穴のイメージですし、何か中にありそうです。そういったところから、人体の重要な穴を壺に置き換えたのではないでしょうか。



さて、現在では体の中に何があって、どうなっているということがわかっています。人体模型や解剖写真、解剖書。しかし、当時の人体は神秘なものです。何が人を動かしているのか、構造はどうなっているのか、謎だらけです。

例えば、東洋医学では人間は気穴水が殻を巡ることによって、生命活動が維持されている。血はわかりやすいですよね。体に傷がつけば、血が出てきます。血が沢山でると死んでしまう。これは欠かせない物だ。水もわかりやすいですよね。鼻水、涙、汗、唾液、尿、膿、リンパ液など、これらも体に流れていて、体から出ていくもの、基本的には老廃物だったり、汚れたもの、体の中の水が何かされることにより、流れ出る。これまた重要。

次に、気。今みたいに何でもわかっている時代に、気というと、???怪しい。精神世界のもののように思うかもしれません。しかし、ひと昔前は、当たり前のものです。気のせい、気が散る、気張る、気配り、気持ち、気苦労、気落ち、気兼ね、気づかいetc普段使う言葉にも、気がつく言葉というのは沢山あります。呼吸していないと死んでしまいます。水の中では死んでしまいます。ぶくぶくと気が出ていきます。目に見えないが、とりあえず重要なものです。

そういったものがつぼの中にあり、人体を巡っている。それを調節すると、健康でいられると考えていたということですね。そういうふうに体のことを考えると、身近なものに感じませんか。難しく考えずに、体の訴えに従い、応える。



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